カナード製作


作れば簡単だけど意外と今まで作っていなかったカナードを製作します。

今の時代、二枚刃三枚刃は当たり前なので(?)いちいち一枚ずつワンオフしていては面倒なので、メス型を起します。

折角メス型を起すので、少し湾曲していてサイドが立ち上がっているタイプを作ります。

先ずはマスター型から。

材料は「アルミ複合板」

適当な大きさ、形に切り出し、適当に曲げてホットボンドで組み立てます。

まぁ10分もあれば出来上がります。

廃材で作っているので左右で色が違いますがモノは同じです。


板を組み合わせた所に隅Rを付けます。

ここには「レオン粘土(硬度H)」を突っ込みます。

この粘土はかなり硬いので、温めて柔らかくして押し込んだ後に冷めてからヘラで均すとかなりにキレイに仕上がります。

板との境目は段にならないように特に念入りに均します。

トータル30分ほどでマスター型完成。


アルミ複合板は全く離型処理をしなくても簡単に剥がれてくれるので、いきなりメス型製作に入ります。

いつものように「※ゲルコートもどき」を塗ります。

マスター型に刷毛で塗り、ある程度硬化するのを待ちます。






※(積層用樹脂:タルクを100:80+セメント用トナーを適当に混ぜた物)


ゲルコートもどきがある程度(指で触っても指に樹脂が付かないくらい)固まったら#450マット2プライ、3mm厚ハニカムコアマット1プライ、再度#450マットを2プライ貼りました。

最後に土台兼補強用にコンパネを切り出したものを貼り付けてメス型完成。


1日天日干しして硬化させて脱型。

全く問題なくきれいに出来ました。

表面を#600の耐水ペーパーで研ぎ、電動ドリルにバフを付けたものでコンパウンド掛けして仕上げてあります。

この後離型ワックス処理を5回行い、PVAを塗って乾燥させます。


成型品の積層準備。

別な工作で使用したカーボンクロスがまだ残っているので、せっかくだからカーボンで作る事にします。

構成はカーボンクロス/#380エマルジョンマット/#450マット/カーボンクロスの4プライです。

必要な枚数材料を切り出しておきます。

クリアゲルコートの手持ちが無いので今回はゲルコート無しで行きます。


ゲルコートを塗らないので最初に型面に樹脂をたっぷり流して広げ、そこにカーボンクロスをそーっと載せて馴染ませます。

更に樹脂をクロスの上から多めに流して充分浸透させたら柔らかめのゴムベラでエアを抜きながら余分な樹脂を型の外に押し出します。

この状態でしばらく放置して半硬化状態になるのを待ちます。


クロスが動かない程度に硬化したら、あとはマット2プライとカーボンクロスをまとめて貼って成形品の積層作業完了です。


丸一日天日干ししてから脱型。

浅く凸型なので簡単に外れました。

メス型、成形品共に損傷もなくキレイに仕上がりました。


じっくり見ると小さい気泡が少し残っていますが、パッと見には目立たないので上出来上出来♪

ゲルコートを入れていないわりに表面もツルっと仕上がっています。

今回樹脂はホームセンターで調達してきた一般積層用樹脂で、高透明性樹脂ではないのですが、特に曇りや黄ばみも気にならないですね。


周囲を切り揃え、バンパーのサイドにマスキングテープを貼り、取り付け位置を決めます。

もう一組作って二枚刃にするつもりなので、やや下の方に取り付けます。


バンパーのアールに合うように微調整したら取り付け用のアングルを付けます。

アングルは3mm厚のアルミ製。

接合にはヘッド部分の大きいラージヘッドのリベットを使用します。

カシメ側にはリベット径に合うサイズのワッシャーを挟んで取り付けを確実にしています。


取り付けには6mm径のステンレスキャップボルトを使い、バンパー裏には大き目のワッシャーを入れてあります。

ちょっと張り出しが大き過ぎたかな?

でも折角のカーボン材をあまり切り落とすのももったいないので(笑)

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