HA25にLSDを組み込みます。 事前に色々調べてみたところ、Keiワークス純正のヘリカルLSDを流用取付したという情報は見つかるのですが、デフ以外に交換が必要なパーツについての情報が見つかりませんでした。 なので既にクスコのLSDを組み込んであるウチのHA23改ターボ(エンジン&ミッションはHN22Sターボの物を搭載)も分解して各パーツを比較しながら流用してみようと思います。 ミッションを取り外す前に両車のドライブシャフトを抜いて比較します。 上がHN22Sターボ用(平成14年)、下がHA25V用(平成22年)。 共に左側のドライブシャフトですが全長は結構違います。 |
|
肝心のスプライン径と歯数ですが、ハブ側、デフ側共に全く一緒でした。 | |
HA23に付いているミッション(HN22Sミッション)をLSDのO/Hの為に先に外したのでHA25Vのドライブシャフトを差し込んでみました。 ・・・まぁ同じ径と歯数なので普通にピッタリ差し込む事が出来ました。 |
|
ドライブシャフトがそのまま使えそうなので早速HA25のミッションも取り外して分解してデフを取り出しました。 既に摘出してあるHA23の方のLSDと並べて比較します。 デフの全高、リングギアの直径&ボルト穴、サイドベアリングの径と厚み、全て同じです。 |
|
唯一違いがあったのは車速センサー用のリング。 HN22Sターボ用のリングの方が厚みがあり、HA25の方が数ミリ程度薄いです。 直径と突起の数は同じでした。 |
|
この部品の厚みが少しくらい違っていてもミッションケースやセンサーと接触するわけでもないので特に問題は無いのですが、ベアリングを抜くついでなので入れ替えておきます。 | |
HN22Sターボ用のLSDにHA25Vのリングギアを取り付け。 全く問題無く、まさにボルトオン。 |
|
デフ以外にミッションの他の部分も細かく比較してみました。 ファイナルを含む各ギア比については違いがあるようです(ギアの径が違うので)が、メインシャフトとカウンタシャフトの先端に付くベアリング径は同じでした。 なので今回ギア関係は分解していない為断定は出来ませんが、ファイナルとか各ギアも組み換えが出来るのではないかと思われます。 ギアやデフとは関係ない部分には微小な違いがありました。 5速ギアの前に付くスチールのプレートの大きさと、その固定ボルトの形状と位置が変更されています。 手に持っているのがHN22Sの方で、皿ネジで固定されていますがHA25Vのほうは普通の六角ボルトで固定されています。 ボルトの頭が出っ張っているのでこの上に組付ける5速ギアに干渉するのを避ける為に固定位置が少し外側に移動しています。 ミッションケースの型そのものは同じで穴加工の違いだけみたいです。 |
|
他にはカウンターシャフトの後端を留めているナットの大きさが違います。 外径は違いますが内径とネジピッチは同じなので特にどっちでも問題無いかと。 |
|
デフとシャフトをケースに組み込みますが、勿論何の問題も無くどこにも干渉せず回転します。 結局のところHA25Vにターボ用のデフをボルトオンで取り付け可能だという事が判明しました。 |
|
デフだけではなく、クラッチ関係も寸法的には全く同一な事も判明。 クラッチカバーとディスクの直径、厚み、フライホイールの寸法&重量、レリーズベアリングまで全て同じサイズでした。 |
|
LSDそのものとは関係ないですがミッションケースに少々加工を加えています。 ミッション脱着時の作業性を良くする為にスタッドボルトを追加しています。 元々車体に搭載した際にミッションの後ろ側にはスタッドボルトが1本付いていますが(画像左下)同じスタッドボルトをミッション前側(画像右下)にも取り付けてあります。 この場所はエキゾースト関係の部品の陰になって長いボルトを緩めたり締めたりする作業がやり難いのでこのようにしました。 HA23はターボ化した当初から同じ処理をしています。 あとはミッションケースに15mm程度の穴を4箇所あけてあります。 これはクラッチ付近の熱を逃がし、クラッチ板がフェードして滑るのを緩和する為です。 |
|