ロアアーム延長


ワイドボディ化して295サイズのタイヤを履くにあたり、ワイドトレッドスペーサーでフェンダーのツラに合わせようとすると、ハンドルを切った時のタイヤの前後移動量が異様に増えてしまい、タイヤハウス内にガシガシタイヤが当たるし、おそらくアライメント的にも良くないと思われるのでロアアームを延長する事にします。

当初は中古のロアアームを買ってニコイチにして伸ばす予定でしたが、中古のロアアームの値段が高騰していて中々買えず、かといって新品は1万2000円もするというので適当な鉄板で伸ばしてしまおうかと考えましたが・・・

そこはさすが「シルビア」(笑)、GPスポーツ社から「ロアアーム延長キット」なるものが販売されておりました。
これは切断と溶接が出来る人向けの部品で、専用に加工された鉄板類がセットになっています。

延長量も20、25、30mmと用意されていて、当方は25mmを購入。

まずはロアアームを外し、ナックルストッパー部を切り落としてキレイに削ります。


キットには切断用に型紙も付属しているので、指示通りの位置の貼り付けて切断。

切断には高速切断機を使用しましたが、この切断機の刃がちょっと厚めで3mmくらいあったので、実質の延長量は22mm位かな?


切断面を整え、溶接部付近の塗装をしっかり剥がして溶接します。

溶接には半自動溶接機を使用。

表と裏からガッチリ溶接します。


このキットにはロアアーム裏側に当てる補強板、ナックルストッパー新設用の部品も付いているので、それらもしっかりと溶接します。


当方のシルビアも走行距離が17万キロを超え、さすがに各部がヘタってきているので、ブッシュも交換もする予定でしたが、どうせなので

←ピロにしちゃいます。

ムーンフェイス社製のロアアーム用ピロブッシュ。

ロアアームからのブッシュの抜き取りは油圧プレスが無いので万力で。

ピロブッシュの打ち込みも万力で出来ました。


最後はボディー色と同じシルバーに塗装し、ボールジョイントに新しいグリスを入れてブーツも新品にして出来上がり。

更についでにスタビリンクのブッシもムーンフェイス社の強化タイプを組み込みます。


早速取り付けてキャンバー測定。

加工前はピロアッパーで約2.5度に調整してありましたが、
ロアアーム延長により5度まで増えました。

この後2.5度までピロアッパーを調整して戻しましたが、ほぼ調整幅いっぱい。

これよりキャンバーを起こしたい場合はアッパー側に何かしら加工が必要なようです。

ちなみにロアアーム延長に伴い、タイロッドも同程度伸ばさなくてはなりませんが、元々イケヤフォーミュラの強化タイロッドを装着してあったので、こちらの調整範囲内で合わせてあります。


延長はしませんが、リアのロアアームもついでにリフレッシュしておきます。

例によって油圧プレスが無いので、Rメンバーの時と同じように「焼取り」(やきとり)します。


ガスバーナーでゴムが燃えるまで炙り、中心のカラーを取り出します。


冷めたら外側のカラーを金鋸で切って叩き抜きます。

この後に新品のブッシュを入れる際に入れやすいように少しロアアームのブッシュが入る穴を削って広げました。(油圧プレスではない為)

リューターにフラップホイル(サンドペーパーがいっぱい付いてるヤツ)を付け、「削り過ぎない程度」に削ります。  (あくまで経験測(笑)


フロントがピロなので後ろもピロでしょってコトでフロントと同じくムーンフェイス社のピロブッシュを入れました。

圧入中の画像がありませんが、長い丈夫なボルトとナット、分厚いワッシャーを使い、それをインパクトレンチでぎゅうぎゅう締め上げて何とか圧入することが出来ました。

・・・けっこう大変でした。  そのうちプレス買います(笑)

焦げた塗装とか錆を落とし、ちょっとだけ溶接増しをし、フロントと同じシルバーに塗装して完成。
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