DIY リフォーム 和室改洋室



転居以来、ずっと物置状態だった2階の6畳の和室。

そろそろ荷物を片付けたいのでリフォーム作業を開始します。

畳もだいぶヘタっているし、和室ではあまり使い勝手が良くないのと、何より「やってみたい」という単純な興味から洋室に改装します!

まずは部屋に詰め込んでいた荷物を他の部屋に分散して移動し、畳の撤去をします。

畳の下の下地板は特に痛みもなくしっかりした状態。


押し入れとか物入れの扉の表面はボロっちくなっていますが、他の部分はまだまだ使用可能なくらい。

この部屋をリフォームする際、カミさんに

「ウォークインクローゼットを作ってあげるよ」

と約束しているので、この押し入れ&物入れスペースを貫通させて使用しようと考えています。


なので取りあえず不要な段とか仕切り板、押し入れの床板などを撤去します。

バールとハンマーで片っ端からむしり取っていき、作業開始から約1時間でこんな感じ。

あっという間に床が埋まるほど廃材が出てしまいました。

作業の邪魔になるのですぐに近くのごみ処理場へ持ち込み処分。


作業としては天井、壁、床の順で仕上げていく予定ですが、先に畳を撤去した分低くなってしまった床の高さ調整を行います。

かさ上げする寸法を測ってみたところ60mmジャスト。

最後に載せるフローリングの厚さが12mm、その下に入れる下地板が12mmなので、下地板の更に下に36mmの部材が必要になります。

そんな半端な寸法の材料なんかあるのかいな?
と思いつつホームセンターに買い出しに行くと・・・。


やっぱりあるんですね。それ用(?)の材料が。

45x36の角材が束で売ってました。

長さ2mが6本一束で1000円位。これを3束程購入しました。

一緒に下地板になる12mm厚の構造用合板もとりあえず6枚購入。

こちらは1枚1100円。

角材の間隔はどの位が適正なのか分からないので、板を載せてその上をグルグル歩いてみて決定しました。

ちょっと空き過ぎなのかなぁ?

まぁでもこの上にフローリングも載るからそんなに問題ないでしょう(?)


合板を載せる前に接着剤を塗っておきます。

木工用ボンドでもいいらしいのですが、値段があまり変わらないので「床根太用」の接着剤を使用しました。

接着剤を塗って合板を載せたら旧床板まで届くように75mmのコーススレッドで留めていきます。

コーススレッドは合板1枚あたり30本程度使用。


元々押し入れだった場所の下は空洞なので交差する形に角材を配置出来ない為、本数を多くして対処しました。

手前側に2本づつ揃えて角材を配置した場所がありますが、ここは後で「壁」を配置する為の下地として用意しておきました。

実は床板を貼り始めたところでカミさんが見に来て、

カミさん「どこがウォークインクローゼットになんの?」

自分
「この押し入れだった場所だけど?」

カミさん
え〜こんなに狭ぇの!?ナンにも入ンネーじゃん

((自分))・・・((この人どんだけ服入れるつもりなんだろう))

自分
「・・・分かった・・広げておくよ・・・」

ということでおよそ一畳分、クローゼットを部屋の方に広げて作る事になりました。


床の底上げ完了。

クローゼット用に壁を作る部分の下地がある位置は線を書いただけだと後で消えちゃったり分かりにくくなったりするかな〜?と思い、アルミテープを貼っておきました。

後はフローリングを貼れば床は完了ですが、この後の天井、壁の作業をする中で脚立も使いますし、工具や材料類も床に置いたりするので、フローリング板を貼るのは一番最後の作業になります。


次は天井。

天井は壁紙を貼ってサラっと終わらせる予定・・・

でしたが、照明の配線作業を先に済ませようと天井裏を覗いてみると・・・


天井板が薄過ぎてとても人が載れるような造りではない事が判明。

ペラペラのプリントベニヤを斜めの板で吊っているだけ。

エアコン用コンセントやら照明の配線作業をするのにどうしても一番奥までいかなきゃいけないのに・・・。


で、結局天井剥がしちゃった方が作業が早いと判断し、早速剥がし作業開始。

先述のように薄いベニヤなのでカッターで簡単に切る事が出来ます。

壁に沿ってカッターを入れ、あとは剥がし易い大きさに分割して切れ目を入れて引き剥がします。

埃とか断熱材が落ちてくるのでしっかりマスク、ゴーグルを装備しての作業です。


一緒に押し入れの上、室内と押し入れを仕切っていた壁も撤去します。

石膏ボードをカッターで切り、押し入れ側のベニヤを外し、上側の鴨居も鋸で切断。

クローゼットの天井高さは部屋と同じにします。


またも山になった廃材。

階段を上がり降りしていては大変なので窓から外へポイポイ〜っと。

断熱材はグラスウールとかが入っていて処分費用が掛かりそうなので再使用する予定です。


スッキリと何も無くなって屋根裏が剥き出し状態。

素人目ではありますが、特に腐食や傷み、虫食いも見当たらず、良好な状態です。


角材じゃなくて丸太をただ切ったような材料が2本使われていますが、元々の天井板より30cm位上に位置しています。

せっかくのスペースなので少し天井を高くしてみる事にします。

先ずは天井用の下地を新設しなくてはいけません。


とりあえずホームセンターに走り、それらしい材料を物色。

2x4木材用の金具、「シンプソン金具」を購入。

名前が良いですね(笑)

一緒に2x4の12ftを5本と3mm厚32mm幅のフラットバーを購入。

天井位置を上げるので、当り前ですが何もない空間に金具を付けなければいけない事も出てきます。

普通は垂木とか使ってやるんでしょうけど、どうも木材は苦手で(笑)

既存の下地用の柱にフラットバーをビスで固定し、新規の天井用柱を付けたい位置にシンプソン金具を取り付けました。

使い方が合ってるかどうかは分かりませんが・・・。


部屋の中央を基準に2x4材の中心で910mm間隔になるように寸法を合わせて3本を固定。

天井板はこの2x4材の上に載せる予定なので、元の天井より24cm高くなる計算です。


上記の2x4の天井柱は下から見えるように配置されるので塗装しておきます。

簡単そうなのがホームセンターに売っていたので買ってきました。

木に浸み込ませる「ステイン」という塗料で、ジェル状のものがボトルに入っており、布で擦り付けるだけという簡単塗料です。

油性のものが一般的なんだそうですが、これは水性です。

水性なので臭いもしないし、乾燥も早いので便利です。

ただ、1回塗ってもほとんど色が付かないので3回塗りしてあります。


天井板を付ける前に配線作業を済ませておきました。

この部屋にはエアコン用のコンセントが無かったのでブレーカーから専用に配線を引き、照明用の壁スイッチも無かったのでこちらも新設。

照明はダウンライトを複数個、クローゼットは別照明、更にクローゼットに換気扇を取り付けるので、計3個のスイッチ用の配線を引きました。

←この後配線のジョイント部分にキャップを被せて完了です。


天井板を付ける前に元の押し入れ部分の壁を貼っておきます。

垂木で壁板用の枠を組み、枠の中に30mm厚の発泡スチロールを嵌め込みます。

これは特に断熱用と言うわけではなく、この壁の外がすぐ外壁なので気温差による結露防止用です。

ここに衣類を収めるので、カビ等の発生する要素を極力排除しておく為に換気扇もこのスペースの上部に配置する予定です。


発泡材をキッチリ押し込んだら壁板を取り付けます。

壁板には9mm厚の構造用合板を使用しました。

クローゼット内部は壁紙仕上げにする予定なので、板の合わせ目とビスの頭部分のパテ処理を済ませておきます。


天井に使う材料がまだ届かないので他の作業を進めておきます。

クローゼットと部屋を仕切る壁の下地の柱を立てます。


天井板を載せる2x4材の柱の裏に2x6材を固定、上面を合わせて下側に2x6材がはみ出すようにしてあります。

このはみ出し分に壁板を取り付けることになります。

塗装してある2x4材を挟むように壁板を貼れば簡単なのですが、この柱は壁より出っ張るようにして見えるようにしておきたいので、少々面倒でしたがこのように処理しました。


床の下地を用意しておいた位置に2x4材を固定し、縦の柱に2x4、壁板の中間を固定する為の横柱は2x2材を使用。

柱を立てる際は天井柱から下げ振りをぶら下げて正確に垂直を出して固定しています。

おかげで床全体がほんのちょっと(3mm/1000)傾いているのを発見してしまいましたが(笑)


天井に使う材料が届いたので早速施工。

一個1000円のLEDダウンライトも埋め込んであります。

天井板は床の上で作ってから天井に渡した2x4材の上に載せています。


天井板のベースは5.5mm厚耐水ベニヤ。

1820mmx910mm一枚だと長さが足りないので1070mmを継ぎ足しました。

継ぎ足し部の裏には90mmx15mmの板を入れて木工ボンドを塗り、ビス留めしています。

この板は両端部の裏にも入れて補強材としています。


この板に貼るのは「クッションフロア」、名前の通り普通は床に使用する材料です。

壁紙と比較すると2割程度コストが高くなりますが、厚みと弾力性があるので、合板の合わせ目やビスの頭にパテを塗ったりしなくても済むし、木目の模様もその厚みのおかげで多少立体的になっており、床に敷いたらもちろん偽物だとすぐに分かりますが、天井の距離位離れて見ると本物の木と区別が付かない位リアルです。(※個人の感想です)

床に施工するときと同じようにクッションフロア用の接着剤をクシ目ゴテで塗り、5〜10分程度乾かしてからクッションフロアを貼り付けます。


接着剤がしっかり乾くまで放置した後、ダウンライト用の穴をあけます。

直径100mmn穴をあけますが、穴あけには「自在錐」という道具を使用します。

電動ドリルに取り付けて使用しますが、重量がそこそこあるのでしっかりとドリルを押さえていないとあらぬところを切ってしまう事になるので注意が必要です。
(←は撮影用に回転させていない状態で撮っています)


出来上がったら天井の2x4材の上に載せ、2x4材に直接ビスで固定。

2x4材は壁の両端でしか固定していない為、中央付近ががやや垂れ下がってしまうので、補強用に金具を取り付けました。

床からリフター(手動のジャッキみたいな物)で2x4材の中央を少し持ち上げ、両端の高さより4mm程高くなるように持ち上げて調整してから天井裏の梁に金具で固定します。

中央が高くなるようにしたのは「天井が真っ平らだと真ん中が下がって見える」と以前なんかの本で読んだような気がしたからです。

実際にそう見えたからではないです(笑)

天井に上がったついでにダウンライトの配線作業も終わらせておきました。


ダウンライトは天井板一枚あたり2個、計6個になります。

点けてみて暗かったら更に真ん中に一つずつ追加しようと保険をかけて位置決めや配線作業を行っていましたが、明るさは問題無し。

ただ明るさそのものに不満はないのですが、照明の色は昼光色ではなく、電球色の方がこの部屋の完成形のイメージには合っているのかなぁと思ってみたり・・・。


天井もあと少し作業が残っていますが、採寸の都合でクローゼット壁の続きを先にやります。

途中だった仕切り壁の骨組みを完成させました。

入り口には扉を取り付けるので、既に扉の材料を入手し、入り口はその扉の寸法に合わせてあります。


今度は骨組みに壁を貼っていきます。

ここにも9mm厚の構造用合板を使用します。

骨組みを挟んで内側にも同じ板を貼るので、かなり頑丈な壁になるはずです。


クローゼット内の天井に換気扇を設置します。

換気扇は天井付タイプ。

天井板は取り付け前に換気扇用に穴を空けてあり、垂木で組んだ枠も取り付けておきました。

壁付換気扇と違ってパーツがモーター&ファン部と配管取り付けベースの2つに分かれていて、先に配管取り付けベースを天井にビスで固定します。

スイッチからのケーブルも引き出しておきます。


天井高を上げているので100Φのアルミダクトはもうキツキツ(笑)

ダクトとベースは接続後にダクト用のテープで巻いて排気の漏れを防いでおきます。

ダクトの先は軒下に空けた穴から屋外に出し、「強制換気用」のガラリを取り付けてあります。

このガラリには他に「自然換気用」というのがあり、少し造りが違うので注意が必要です。


モーター部にケーブルを結線し、換気扇本体をベースに差し込み、最後にカバーを取り付けて換気扇の設置完了。



クローゼット内の照明を設置。

ここは明るい方が良いと思ったので長さ120cmのLEDベースライトを選択しました。

ガレージに使ったのと同じ物です。

引っ掛けシーリングにカチっと付けるだけなので簡単だし、送料込みで¥3000弱と激安。

照明の上の塗装してある柱は3本の木材を「コの字」に組み立てて中空になるようにしてあり、その中にケーブルが通せるように工夫しました。


クローゼットの壁下地が完成しました。

内外に9mm厚構造用合板を貼ったのでかなり丈夫になりました。


クローゼット内は壁紙貼りの準備の為、板の合わせ目とビスの頭部分にパテを塗っています。

ほとんど削らなくて済むように、下塗りパテと上塗りパテはそれぞれ薄く塗って凸凹にならないように注意しながら作業します。


パテが乾くのを待つ合間を利用して天井用の点検口を作っておきました。

天井裏に上がる際に力が掛かる部分なので、他の天井板より厚い9mmの板を使用してあり、裏側には垂木で枠を組んで補強してあります。


クローゼット内の物入れ部分の壁、床、天井も9mmと12mm厚の構造用合板を貼って仕上げました。

かなり狭いようですが、幅は400mm、高さ2400mm、奥行き1040mmあります。


ここには押し入れ用として一般的な市販の収納ケースを収めます。

この収納ケースは規格が統一されているようで、ほとんどの製品が幅390mmでした。

とりあえず広告の品で一個1000円で販売されていたケースを4つ買ってきて入れてみました。

もちろん幅はピッタリ。

奥行きは740mmなので300mmほど手前側に空きスペースが出来てしまいましたが、この分の収納も無駄に出来ないので、部屋が出来上がったらここに合わせた収納棚を作ろうと考えています。


クローゼットの内装作業は後でやる事にして部屋本体の壁作業に取り掛かります。

石膏ボードの処分は処分費用が大変なので、当初は今ある石膏ボードの上からの壁材を施工するつもりでしたが、いざ作業開始となり、新規の壁材を打ち付ける下地の柱の位置を正確に採寸してみたところ、柱がかなり細い上に所々縦だったり横だったりと、かなりアバウトなのでだんだん面倒になってきて・・・。

石膏ボードを思い切って全部剥がしてしまいました(笑)

ついでにボードを打ち付けてあった細い柱も全部撤去してしまいました。

これで完全にオリジナルの下地板が取り付けられるのでだいぶスッキリします。


気分はスッキリですが問題なのはこの廃材。

この家のリフォームを始めて以降、石膏ボードは処分費用がネックになり、作業的にはとてもやり難い事もありましたが可能な限り剥がさないようにしてきましたが、いよいよこの廃材と向き合わなければならないようです。

もちろん不法投棄など論外ですし、かといってせっかく自分で作業して安く仕上げているのに高額な処分費用を払わなくてはいけないのもなんか釈然としない・・・。

何かいい方法はないかな・・・。

1円もかけずに処分する方法・・・。

何か・・・。

あ!あった!


こんなところに中空壁が(笑)

どうせ壁を貼って密閉してしまうんだからここに突っ込んでしまえば全て解決〜。

中空部の厚みは100mmあり、9.5mmの石膏ボードは10枚重ねて入れられるので、3面ある壁の1面分がラクラクこの壁の中に収まりました。


最初の壁は適当にバラバラに壊してしまいましたが、次の壁からなるべく壊れないようにカッターで切れ目を入れて剥がし、更に省スペースで収める事が出来ました。

本来捨てるべき物を壁の中に押し込んで蓋をしてしまうので多少気分は良くないですが、元々この部屋に壁として存在していた物で特に汚いわけでもないし、壁の中に入れておいても後にトラブルになるようなことも考えられないので中々良い方法ではないかなと。


さて、チャッチャと下地を打ち付けて壁材を貼りたいところですが、少々問題発生。

下地を打ち付ける下地?がなんか揃ってない?

早速メインの柱の面に釘を打ち、30cmおきに水糸をピンと張って下地の柱のアライメントをチェックします。

やはりあちこちに不揃いが発生していて、最大値は7mm。

壁材を貼る際にシムを挟んで調整する手もありますが、それでは作業性が悪く、仕上がりにも影響しそうなので、下地板を打ち付けた時点で不陸が無いように調整しておく事にします。



下地板の裏に薄いベニヤとかを挟んで調整するのが一般的(?)なのか、元々付いていた下地板を外す際にベニヤ板の小片がパラパラ落ちてきていました。

しかしその都度ベニヤを切り出すのも面倒だし、精度もあまり望めないので別な方法が無いかと色々探してみたら・・・。

ありました。

枠調整用ビス」というもので、先端の方は普通のビス、途中から手前に向かって逆ネジになっている特殊なビスです。

上が枠調整用ビス、下の黒いのが普通のビスです。


使い方は、まず下地板を下地の柱に枠調整用ビスでがっちり締め込みます。

(そこらにあった廃材を説明用に使用していますが、厚い方が下地の柱、薄い方がこれから打ち付ける下地板です)

ビスが太いので、木割れを防ぐ為に下穴はあけてあります。


締め込んである枠調整用ビスをドライバーでゆっくりと緩めます。

そうすると下地板からはビスは浮かずに下地の柱から離れてきます。

空き過ぎたら再度締め込めば戻す事も出来ます。


調整がオッケーとなったら下地板と柱に出来た隙間にクサビ状のシムを打ち込んで完了です。

(画像では2枚シムを突っ込んでいますが、実際にはこんなに隙間は無いので1枚で済みます)

このクサビ状シムはたくさん切れ目が入っていて余分な分を折る事が出来、折って残った方も他の場所に使う事が出来るのであまり無駄が出ません。


ビス、シム共に同じメーカーでこんなパッケージで売られています。

ビスはもちろん様々な長さがラインアップされており、今回使用したのは45mm。

シムも幅が数種類販売されていて、使用したのは幅22mmの物です。


いよいよ壁材を「作り」ます。

使用するのは1x4材の6フィート。

これは何処のホームセンターでも必ず売っており、寸法もどこでいつ買っても同じ物が手に入るということから決定。

かなりの本数(120〜130本)を使う予定なのでまとめ買いしても置いておく場所に困るし、曲がりが少なく節の少ない物を選んで買おうとすると一店舗で一度に買えるのは十数本程度なので、作業が終わるまでに何回も買い足す際に困らないように考えて選択しました。

さて、これをそのまま壁に打ち付けたのでは釘やビスが丸見えでかっこ悪いので一工夫します。

まずは買ってきた1x4材の側面に溝を掘ります。


なるべく簡単に安定して正確な溝を掘りたいので軽トラに搭載してある簡易作業台の裏側に丸鋸をセットし、作業台の上にアルミのチャンネル材をビス留めします。

溝の幅は3mm、深さは15mm前後が目標値なので、チャンネル材の固定は慎重に位置決めします。


使用している丸鋸の刃の厚みが1.6mmなので、板の厚みの中心から刃の厚み分だけオフセットした位置に刃が来るようセットしてあります。

←一回溝を切り、ひっくり返して掘り始めたところ。

このまま切れば刃の厚み2枚分、3.2mmの溝が出来上がります。

実際にはほんの少し(0.1〜0.2mm)刃がオーバーラップして掘れているので実測の溝の幅は3mmジャストに仕上がっています。


板の両端面に溝を掘ったら削りカスをきれいに取り除きます。


今度は掘った溝に木工用ボンドを塗ります。


そこに3mm厚のベニヤ板を約20mm幅に切ったものを差し込みます。

3mm厚と書きましたが、実際に使用しているのは2.9mm厚のベニヤ板です。


???

ですよね(笑)

実は3mm厚として売られているベニヤ板を適当に買ってきたらキツくて溝に入らなかったんですよ。
おかしいな?と思ってその板を実測してみたら3.2mm。

で、計測道具を持って再度ホームセンターに出向き、3mm厚ベニヤを片っ端から計測してみたら最小2.8mm〜最大3.2mmまでバラツキがある事を発見。

そこであまりピッタリだと差し込み時に苦労すると思ったので、2.9mm厚の物だけ選択して購入してきた次第です(笑)


差し込み具合は想定通りにバッチリ。

手で軽く押し込んでから木ハンマーで軽く叩いて溝の奥まで沈めます。

溝の方を余裕をもってやや深め掘ってあり、ベニヤ板の幅はあまり厳しく寸法を求めていなかったので、ベニヤ板の出っ張り幅は5〜10mm位。

ベニヤ板は1x4材の片側だけに入れておきます。

本当は塗装せず、無垢のまま使った方が木の香りがしていいかな〜とも思うのですが、汚れが浸み込んで落ちなくなったりしたら困るので塗装をしておきます。

水性のステイン系でクリア(透明)の塗料を2回塗りして仕上げます。


壁板の貼り付けは天井側から。

これは天井側は「見せる柱」の都合上、後で見切り材等を取り付ける事が出来ないからです。

当然、床側は成り行きで半端な寸法が残ったりすると思いますが、壁板を細く切ったもので合わせるか、見切り材を入れて帳尻を合わせる事になります。


壁板の取り付け自体は簡単なのでサクサク進みます。

壁板から飛び出しているベニヤが下向きになるように取り付け、キッチリ仕上げた下地板に床のフローリングで使用する「フローリングビス」を斜めに打ち込んで固定します。

次の板は下から溝をベニヤに合わせて嵌め込み、ベニヤが潰れないように溝が切ってある木材で叩き込みます。

溝幅とベニヤのバランスは絶妙で、木ハンマーで2〜3発叩くとビシっと嵌り、ビス打たなくても大丈夫なのでは?と思う位。


まだ一面終わってませんが、貼り始めからここまで2時間位。

上の方の長い部分は本当は一本物の長い板を使った方が継ぎ目が無くてスッキリするのですが、溝加工や嵌め込み作業が大変になりそうだったのと、そもそもこの部屋に運び入れるのが困難なので全て6フィートの長さの物を使用しました。

短い部分は都度切断して調整しています。


溝切り、嵌め込み用ベニヤ付け、塗装2回塗りと工程が多い上に本数が相当な数になるので、ひたすら壁材の製作をしています(笑)

いっぺんに全部作ってしまっても置いておく場所が無いので、ある程度作って貼り、また作っては貼り、を繰り返していきます。

なのでここのところガレージの中は木材がいっぱい・・・。

既に外は35℃にもなる猛暑ですが、ご存じのようにガレージはエアコン完備なので快適に作業出来ています。

しかし肝心の現場(改装中の和室)の方はエアコンも無く、作業音が外に響くのを嫌って雨戸も締め切っているのでとんでもなく暑いです。


さすがにこの暑さでは倒れてしまいそうなのでエアコンを設置しました。

これは寝室で使っている冷房専用の窓用エアコンで、アルミサッシの枠に簡単に取り付け、取り外しが出来るようになっているものです。

さぁこれで快適に作業出来るぞ〜と思いきや・・・。

エアコンからは冷風がしっかり出ているのに部屋が全然冷えない・・・。

まだ壁が無いせいか古い断熱材がさっぱり断熱していないのか、剥き出しの断熱材に近づくとものすごい熱気が(汗)


これだけ熱いと壁を全部貼っても夏場はエアコンの効きが悪くなるのではないかと思ったので、急遽断熱材を追加する事にしました。

幸い、外壁に面した壁はまだ壁材を貼っていないので先に発泡スチロールを突っ込んでおくことにします。

使用したのは40mm厚の発泡スチロール板。

本当はスタイロフォームを使いたいところでしたが、壁材にかなり予算を割いてしまったので(笑)

まぁでもガレージの断熱に使ったのと同じなので、断熱効果の方は実証済みなので問題ないでしょう。


毎日コツコツと作業を繰り返し、なんとか壁三面を貼り終えました。

ここまでくるとエアコンの効きが全然違います。

これからは冷え冷えで快適に作業出来るでしょう〜。


でもまだ壁作業が続くんですよね〜。

クローゼットとの仕切りの壁がまだ手付かず。

いいかげん同じ壁板作りを繰り返すの飽きてしまったので何か違う処理にしたいのですが、中々良い案が思いつかなくて思案中。


とりあえずクローゼット内から作業をしてしまう事にします。

ここは当初から壁紙にする予定だったので、カミさんの意見を聞きつつ壁紙を選び、ついでに手伝わせてサクサクと壁紙貼り完了〜。

画像では見辛いかもですが、沢山の小さな花柄模様の壁紙です。


表側も結局良い案が思いつかなかったので、流れで壁紙を貼ってしまいました。

こちらは壁板の向きに合わせて横流れにランダムに模様が入った壁紙です。

これで終わりでもいいんですが、壁紙を貼っている最中に急に思いついた方法でのちほどもうちょっと飾り付け(?)する予定です。


壁紙が余ってもったいないので入り口の引き戸が収まる部分に貼ってみました。

う〜ん・・・さすがにちょっとバランス悪いな・・・。

ここもなんか考えます(笑)


いよいよ床のフローリング貼りです。

ホームセンターにあるサンプル品(フローリングの切れ端)をいくつか購入してきて検討して決定しました。

量を結構使うので、なるべく安い物にしたかったのですが、どうも気に入った色、柄の物が無かったので、そこそこ値の張る(?)物を購入する事になりました。

お買い得品は一束6枚入りで5000円弱なのですが、これは一束で10800円もします。

これを4束使用します。

先ずは板が互い違いになるように寸法を出し、割り付けて仮置きしていきます。

板の固定は全ての板を切断して床に置き、問題が無いことを確認してからです。


フローリング板の切断には新規に製作した「丸鋸スライド盤」を使用しています。

これはネット動画などで作り方が紹介されていたので参考にして作りました。

直角に真っ直ぐ切断出来、安全に作業出来るので便利です。


全部敷き詰めたら一旦全部剥がし、フロアビスと床用ボンドで完全固定します。

既に壁板でフローリングと全く同じ作業を相当数こなしてきているので、きちんと寸法の出ている出来合いのフローリング貼りは簡単そのものでした(笑)

←貼り終わったところ。

クローゼットともシームレスで繋がってイイ感じです。


クローゼット内の物入れの床も同じ床板で繋げてあります。

一緒に物入れ内の壁も仕上げました。

壁紙だと荷物の出し入れで傷をつけたり剥がれたりしてしまうと思ったので「ALパネル」という化粧板を貼りました。


物入れの真ん中位の高さに仕切りの段を取り付けました。

けっこうしっかりと付けたので多少重い物でも収納出来るようになっています。


クローゼット内に洋服掛けを設置します。

幅500mm、厚さ25mmの集成板をT字に配置し、洋服掛けと棚を兼ねます。

棚板の壁側は直接L字アングルをビス留めし、板同士の合わせ目は上側から長めのコーススレッドで固定してあります。

ハンガーパイプは両方同じではつまらないので左右で向きを変えて取り付けてみました。


下側もL字アングルで固定。


大きな作業は一段落したので、各部の仕上げ作業に入ります。

窓枠と壁板に出来た隙間を隠しつつ、見栄えを良くする為に窓枠に板を取り付けました。

これは1x3材に天井の柱と同じ塗料を塗装したもので、ビスで固定しました。

そのままだとビス穴が見えてしまうので、「木ダボ」を埋め込んで塞いであります。

ダボ部は既存の窓枠を塗る時に一緒に同じ色で塗装します。


壁と床の見切りに巾木を取り付けます。

こちらは1x4材を半分に割いたもので、壁と同じ木部用クリア塗料で塗装してあります。

固定には窓枠と同じようにビスを使い、木ダボで埋めました。

ダボの色がちょっと1x4材と違って濃い茶色なのですが、少し離れて見る限りでは木の「節」と見分けがつかないので妥協します(笑)


クローゼット入り口には1x4材で枠を組んで固定しました。

これにも同じように塗装、ビス打ち、ダボ埋めをしてあります。


続いてクローゼットの入り口に扉を取り付けます。

この扉は床にレールを付けたくなかったので「吊り戸」を取り付ける予定で、全て自作するつもりでしたが、あまり高くない値段で吊り戸のキットが市販されていたのでそれを購入しました。

用意していた扉用の部材の高さから寸法を割り出し、壁にレール取付用の穴を空けます。

キットには太くて長すぎる木ネジが同梱されていましたが、壁の裏側まで貫通してしまう長さだったのと、壁の骨組みが柔らかい2x4材の為、強度的に不安だったので「鬼目ナット」を埋め込んでボルトでの固定にする事にしました。

下穴を空け、鬼目ナットをなるべく奥の方までねじ込んでおきます(5カ所)


壁との間に付属のスペーサー(35mm)を挟んでレールを固定します。

ちなみに、レールは2つに分割された状態で、取り付け時につなげて固定する造りでしたが、作業性が悪い上、後でズレて段差が出来る可能性があるので、予め溶接して一本物にしておきました。

長さも少々長かったので両端を切って調整してあります。


付属の滑車を扉上部にビスで固定。

こちらのビスも長すぎるものが付属していたので、手持ちのビスで固定。


レールに扉を引っ掛けて取り付け具合を確認。

床との隙間は5mm位、壁との隙間が20mm位です。

壁との隙間が広いのは巾木と枠板が壁より15mm出ている為で、巾木と枠板との隙間は5mm程度になっています。

ところで扉に使用しているのは「ラティス」と呼ばれているもので、本来の使い方は不明ですが、ガーデニングのコーナーで売られていました。

ルーバー状になっていて、いざ作ろうと思ったらさぞかし面倒くさいだろうと思うのですが、
¥2480-というリーズナブルな価格で販売されていました。

剛性がちょっと足りないようなので、普通の押し引き開閉タイプのドアに使用するのはちょっと厳しそうですが、吊り戸では全く問題ないようです。


扉はぶら下がっているだけなので下側にガイドを取り付けますが、
ガイドが通る溝を作っておく必要があります。

壁板作りで嫌になるほど溝を切ってきたので楽勝(笑)

丸鋸とガイドでササっと切りました。


ガイドはキットに付属していましたが、プラスチック製の頼りない物だったので
アルミのコの字チャンネル材を切り出したものに変更しました。

扉の溝をコの字チャンネルの壁から遠い方に差し込みます。

L字アングルでもよかったのですが、こちらの方がコの字の内側でもガイドの役目をする事が出来るのでガタつきが少なく出来ました。


扉の全開、全閉位置を決めるストッパーをレールに取り付けます。

当たり部分にはゴムが付いています。


最後に取っ手を付けて吊り戸完成〜。

とても軽く、音もなく開閉出来るのでこれはイイですね。

ルーバー状なので通気もバッチリ。


並行して作業していた窓枠の塗装作業もほぼ同時に完了。

薄汚れていた元の窓枠も新品のようにキレイになりました。

エアコンとかロールアップシェードかブラインドとか付けたいものはまだ残っていますが、
取りあえず「部屋」としては一応完成!

ビフォー

アフター

ビフォー

アフター

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