アルトでセッティングを色々変更するにあたり、リアのスプリングが少々不便です。 ノーマル形状のスプリングなので、レートを変えたい際にいちいちアルト専用にスプリングを買い足さなければならず、それで決まれば良いのですが、合わない時はまた別なスプリングを用意しなくてはいけません。 更に販売されているノーマル形状のスプリングはメーカー、スプリングレートによって長さがバラバラなので、ショックの全長調整をその都度行わなければならず、それも面倒です。 |
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直巻きスプリングなら沢山持っているので、 「何とか直巻きスプリングを使えるようにならないかなぁ」と、何となくリアスプリングの位置に直巻きスプリングを差し込んでみたら・・・。 ←あら?ピッタリじゃないですか。 そういえば車高調整用にまな板でスペーサーを作った時、内径を60mmのホールソーであけた事を思い出しました(笑) 差し込んだのは内径62Φの直巻きスプリングですが、まさにピッタリ。 |
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ただ、当然スプリングの下側、アクスルに付いている皿には全然合いません。 ←内径65Φのスプリングを当ててみますが全くハマる気配無し。 ここだけ何とかすればボディ側には手を付けないでいいので、意外と簡単な加工で済みそうです。 |
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早速リアアクスルを取り外し、邪魔になる部分を切除する事にします。 スプリングの受け皿は真っ平らにするので、スプリングが嵌る真ん中の出っ張り部分と、スプリングの端部が引っかかる斜めの部分を切り落とせば良さそうです。 ←ホワイトマーカーでマーキングした部分を切り落とします。 |
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切り落とす前にスプリングのセンター位置を計測しておきます。 出っ張り部分の穴がセンターになっています。 |
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グラインダーに切断用の刃を付けて切り落とします。 ここに平らな板を付けるので、凸凹にならないように削って平らにしておきます。 |
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スプリングの下皿を作ります。 用意したのはマフラーを作った時の廃材から切り出した直径60.5mm、幅20mmのステンレスパイプと3mm厚の鉄板から切り出した直径100mmの丸い板。 板の真ん中には水が溜まらないようにする為に穴をあけておきます。 ついでだからとバーリング加工までしてしまいましたが、穴はこんなに大きくなくても大丈夫です。 |
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上記2点を溶接しますが、溶接は内側で行います。 | |
出来た皿をアクスルに溶接して取り付けます。 このアクスルはキャンバー調整式に加工してしまっているので、どのみち車検には通りませんが、ノーマルのアクスルでこの直巻き用の加工を行った場合、車検は通ってしまうかもしれません。 車検を通すつもりであれば溶接痕は平らに削っておいた方が良いでしょう。 |
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塗装してアクスル加工完了。 バンプラバーもパイプの内側に収まるので、この辺りの加工もしなくて良さそうです。 |
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試しに差し込んでみたスプリングは62Φでしたが、今回取り付けるスプリングは65Φのスプリングなので、62→65Φ変換カラーを使用します。 今回の加工で直巻きスプリングの62Φと65Φが使えるようになりました。 自由長は150mm〜200mm位が使用範囲ですかね。 |
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今まで付けていたノーマル形状のスプリングが7.0kで自由長150mm、まな板カラーを5枚(50mm)付けていたので、同じ7.0kで自由長175mm、変換カラーが上下2枚で10mm、まな板カラーを2枚(20mm)入れれば大体同じくらいの車高になるはずです。 | |
←組み込んで接地させたところ、計算通りでほぼ同じ車高になりました。 注)このアクスルは元々スピンドルを上に40mm移動加工してあるので、無加工のアクスルの場合は同じ寸法のスプリングを組んだ場合、これより40mm程度タイヤとフェンダーのクリアランスが大きくなります。 |